PHENIX
敷地境界での粉塵連続測定及び大気環境のSPM、PM2.5の連続測定装置
「連続粉塵モニターPHENIX*(フェニックス)」
*Premises High performance Environmental Indicator X
このたび当社は固定発生源用媒塵濃度測定器「ダスト濃度計」の技術を応用し、光源として短波長の青色LEDを使用し、受光素子として光電子倍増管(フォトマル)を使うことで、微小粒子の高感度測定が可能な光散乱測定器を開発しました。
新機種PHENIX連続粉塵モニターによって、事業所敷地境界における風向風速データと連動した粉塵濃度をモニタリングすることで、事業所外へ飛散する粉塵を防止するシステムの構築に繋がります。
川崎市平成29年度環境技術産学公民連携公募型共同研究事業委託製品
- 「連続粉塵モニターPHENIX」は、大気環境中の粉塵濃度をリアルタイムモニタリングする計測器です。
- 大気環境中の粉塵濃度を測定する機器は多数ありますが、粉塵濃度を1秒毎のリアルタイム測定し、風向風速計も備えている機器はこの「PHENIX」だけです。
- 測定器周辺の大気中の粉塵を大容量200L/minで吸引するブロワーを備え、周辺環境の粉塵濃度変化を素早く検知できます。
- 大気観測局のSPM測定器との比較試験を実施した結果、相関係数は0.74以上の実績データがあります。
(1時間値平均) - オプションとしてPM2.5分級サイクロンを組み込むことで、PM2.5のリアルタイム測定が可能になります。
連続粉塵モニターPHENIX(フェニックス)の特徴
- 1防塵防滴仕様の連続粉塵モニターですので、このまま屋外に設置します。観測局の様な建物は不要です。
- 2AC100V電源を供給するだけで内蔵のペーパーレス記録計にデータを記録します。
- 3事務所などで粉塵濃度、風向風速のデータをリアルタイムに確認するためには、オプションで用意しているMAGIC BEE(ZIGBEE通信機器)を組み込むことで、ワイヤレスで通信ができます。
- 4光散乱検出部にはエアーパージ機構がありますので、長期間メンテナンスフリーで運用ができます。
国設のβ線吸収方式SPM計と試作機PHENIX連続測定値との指示値の推移(1時間平均値)
対象施設例
- 飛散粉塵対策を検討している事業所の敷地境界での連続モニタリング
- 事業所内粉塵発生箇所の連続モニタリング
- 大気環境中のSPMをリアルタイムでモニタリングする観測所
- PM2.5のリアルタイムモニタリングを必要とする観測所・・・など
PHENIX外形図
PHENIX構成図
PHENIXモニタリングシステム構成図(MAGIC BEE使用の例)
仕様
吸引流量 | 200L/min ブロワーによる連続吸引 |
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測定原理 | 90度後方散乱方式 |
光源 | 青色LED光源(中心波長 約470nm) |
受光素子 | 光電子倍増管(PMT:フォトマルチプライヤーチューブ) |
測定値外部出力 | 環境粉塵濃度に比例したDC4~20mA絶縁出力(負荷抵抗300Ω以下) 風向・風速出力はMAGIC BEE使用時に外部出力 |
指示記録計 | 0~100%表示のペーパーレス記録計、SDカード内蔵 |
ゼロ・スパン校正 | 手動校正 |
故障警報 | 供給電源断、内部電源電圧異常 |
積分時間 | 可変範囲 約1~100秒 |
移動平均 | 0~15分の1分刻みで設定(0設定=瞬時出力<移動平均無し>) |
温度安定度 | 外部出力 ±2%/10°C(設計中心20°C) |
環境省認定の ベータ線吸収方式SPM計との相関係数 |
0.7以上(実測) |
供給電源 | 本体:AC100V±10%(50/60Hz)、1.9A |
周囲温度 | -10~50°C(動作可能範囲) |
保護等級 | IP54相当(屋外仕様) |
外形寸法 | 640(W)×500(D)×1725(H)mm(取付部除く) |
質量 | 約50kg(オプション無しの時) |
材質板厚 | 筐体:アルミリベット組み立て |
塗装 | シルバー塗装 |